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| シンプリチオ-雑記ラウの寝起きがmitaidesu! [PR]× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 服屋からセールのお知らせが届く届く。
もうすぐ7月だもんなー…今年はまるきゅーのセールにはちょっと行きたい。スカート!スカート欲にかすぱは取り憑かれている。スカート!ばっさばっさ!足にからむのぜ! ○ ところで、そんな翻る布は古代ギリシアから人々の足を飾ってきましたが。 ひるがえる、という言葉はやっぱり風との連想を誘う。翻訳という言葉にもこの字は含まれている。 インドからの仏教経典に出会って初めて中国文化も「翻訳」を味わうことになりました、というのを今日知ったのだけども、聞いた時、巻き物が波打ち翻る映像がバーッと浮かんだ。悦。N●Kのシルクロード特集かなんかで見た鳩摩羅什の話思い出した。鳩摩羅什も色々説あるみたいだけど、私が見たのは結構感動的に仕上がっていたので。鳩摩羅什が導入させた二頭鳥が故郷の伝話だったとかさ。 ○ ところで(二頭鳥=)共命鳥はシルクロードの伝説の鳥だけれども、ギリシア神話で伝説の鳥になったのはアルキュオネ(alkyone)。彼女はハルシオン=カワセミ(halcyon)になって春の海に卵を産んだそうだ。そしてその間、海は凪になるので、天候の落ち着いたその期間をhalcyon daysと言う。この言葉は転じて「古き良き日々」という意味で使われたりする。 この伝説の鳥と同じ響きをもって有名なのが、睡眠誘発剤のハルシオン(halcion)。あとおまけで、幻覚剤(幻覚誘発剤)のハルシノーゲン(hallucinogen)も思い出す。 睡眠と幻覚、そして伝説の鳥とはなんだかただごとじゃなく素敵。 ……こういうのしつこく集め続けるのが女の中二病かもしれないとか思ったりしないでもない。 授業で仏典漢訳の話を聞いてる時にちょうどハルシオンネタをメモ帳でみっけていたので、これは良い偶然と思ったのだった。で載せてしまう。 翡翠と書いてカワセミとも読むんだよなぁ~いいなぁ~~。 ○ 安部公房『第四間氷期』とドストエフスキー(特に『白痴』内の公爵の死刑囚の話)とカミュは、時々思い出したように、ひとくくりになって私に襲いかかってくる。ので困る。 人間が未来を知りえないということは、とんでもなく重大なことなのだ。人間が、生きていることそれ自体に、本当の意味で幸せを見出しているのなら、死刑"宣告"の極悪性はそう扱われないだろうし、先天的な障害が明らかになってしまった母体内児への処置について、誰も問題にしたりしないだろう。 命(生)を奪うことと、未来を奪うこととは絶対的に違う。ドストエフスキーやカミュは、人に未来喪失をさせること(人に未来を"見せる"ということ)、そのことが、時に殺人よりも重罪的であるのだと言っているように思う。 私たちは生そのものを喜んでいるのではなくて、見えない先を望んでいるに過ぎない。「おまえは死ぬ」という言及の恐ろしさは、殺される瞬間の恐ろしさではない。未来が殺される時、私が殺される時とは別の次元で、ある剥奪の非人道性が現れる。 未来についてなら、無知であることは喜びなのだ。そしてその無知であるという救いが、私たちの生を支える根幹になっているというのは、知の生物である人間としては面白い皮肉だと思う。 『第四間氷期』にこんな言葉がある。「日常の連続感は、未来を見た瞬間に、死ななければならないのである。」ここの「日常の連続感」とは、まさに私たちがそこに頼り切って生きているものだ。 この本では、未来は常に裁くものとして表現される。「たぶん、意図の如何にかかわらず、つくった者が、つくりだされた者に裁かれるというのが、現実の法則なのだ。」未来は、現実に対して圧倒的な優位性と残酷性を本来的に持っていると言う。 ○ ところで、『第四間氷期』に出てくる少年イリリは私にとって永遠に愛しい少年の内の一人なんだけど、誰かと語り合いたいんだこの子のもたらす萌えについて。誰か!誰か読んで! この子への萌えはいつものセクシャルなあれでなく、プラネテスを見て感じるものと同じです。 なんていうか、宇宙への萌えと同質なのです。 で、読んでくれればわかると思うの…!!だれか読んでください。イリリ。 鯨は2,3年で子どもを生み、象は40年かけて成熟し、ルナリアンのノノちゃんが宇宙で細い体でがんばっているそのことに思いを馳せられますイリリーーーー!!!!ステルヴィアの光太くんが宇宙の音を聞きたくてここにきたんだと言った時のなんとも言われぬ感情もイリリのおかげイリリーーーー!!! あー!!!!久々に読もう!!!諸々おわったら!いつだ!! ○ 水間碧の『隠喩としての少年愛』を読んでいる…のだが、心理学(主にユング)・精神分析学援用多すぎて目が滑る滑る。 人間の無意識の表出と自我との相克、ファンタジーの効用について絡めて語るのだけれど、そうすることで、でもなぜか最後にファンタジーの締めくくり方・在り様の「正しさ」が説かれることになっている。私には、創造という行為において「倫理的な認識であり、姿勢」なんてものが、そもそもある、ということ自体信じがたい。 もともと、心理学による神話分析(~人間の深層心理分析)は読み物としては面白くて嫌いではないんだけれど、結局私の場合、面白い見方だ、という程度に留まる。今でもそういうスタンスなので、著者が少年愛嗜好を持つ女性の心理を明かそうとして、ガンガンこれを使ってくるのは正直辛い。だからって他のアプローチしろとも言えないし。好き、ということについて扱っている限り。 だんだん、私は精神分析が読みたかったのか、現象そのものを歴史的に捉えたのを読みたかったのか、何なのかわからなくなってきた。自分がどうしてこの嗜好を持つのか?ということは常々疑問に思って来たし、知りたいとも思うのだが、反面、知らないままでいいと思っているのも事実なのだ。 だから、著者が行う分析について行けないし、ついて行きたいとも思えない。(でもきっとこういう微妙な嫌悪感も、彼女の精神分析の立場からなら、「無意識」と「自我」に回収されてしまうんだろう。) 所々で、面白い見解はあるので、そこだけ拾えばいいやという気になってしまっている…。 エーリッヒ・ノイマンから引っ張ってきた、双生児イメージと少年愛の隠喩としての近質性の指摘は面白かった。細々したのは頷けるんだけどなぁ…。 そういえば精神分析繋がりで仕方ないのかなんなのか、『戦闘美少女の精神分析』にも出てきたファリック・マザー(男根を持った母・太母)がまたまた援用されまくりの大活躍。斎藤さんはここから、戦闘美少女=ファリック・ガール("ペニスを持つ"母に対して、"ペニスそのものになった(空洞の)"少女)という概念を持ち込んできたんだけども、そしてそれの、当の少女が現れオタクが耽溺する先であるアニメという装置の構造とのとんでもない相性の良さを示すんだけども、水間さんの場合は表現との連関は語られずに、嗜好する人間の深層心理と直に結びつけて、よりシンプルに直球でファリック・マザーを取り扱う。 (双生児イメージの話で、)ギリシア神話においては、隠喩として現れた「大いなる母」からの脱却が、男同士の対繋がり("母"が根源にある女性性を排除した形、男性性が強まった形)によって果たされる、というノーマンの分析は、父権制への移行という次元に留まるものでない、と主張してるとこから察するに、多分この先、少年愛嗜好の女達の「母」からの乖離に持ってくんだろう…なぁ……と思う。(思って、ぐったり) 続きこれから読むけど…うん…・。 ○ ○ 以下注意。 ○ 私は、きっと、とてつもなく個人的な問題だと思っているんだ。文化への揶揄や無理解な言説への怒りなんてものよりもっとずっと先に、強く、自分を大事にする気持ちが立つ。だから語られたくないと思う。例えばそれが内輪からのものであってもだ。知りたいと思うが、知ることは私自身が遂行することであって、その結果も、個人的に獲得したいんだと思う。 おそらく、母という存在が鍵であるというのは、この本を読む前からなんとなくわかってはいた。でもそのことは私自身が気付かなくてはいけないことのように思えるので、…じゃあどうして読むんだって話になるんだけど…ああ。受け入れたくない。私の答えは私のものです。でも読みます。読み始めちゃったから。いやだなぁって思いつつ読む。『密やかな教育』はこの点、下手に心理分析に入り込み過ぎることなく、現象としての少年愛"作品"を丁寧に追っていて良かったと思う…。 ○ 少年愛ものも、結局それは物語なので、物語を読む、という以上、私の中の何かが関わっています。心理と言ってもいいよ。 でも、そのことを頭で知ってはいても、ちゃんと気付けたというか認められたのは、結構最近だ。どうして24年組作品の中で『日出処の天子』が私にとって最も衝撃的でかつ最愛の作品になりえたのか、ということをちゃんと考えてみてから、やっとだ。 そしてその受け入れと、内実の端を掴まえたのが同時だったから戦慄した。 山岸凉子が繰り返し描くモチーフに気付いたのと、ある作家が「生まれて初めて書いた物語」について書いているのを読んでそして私の場合のそれがどんな話だったのか思い出した時、本当に怖くなった。 皆川博子の作品にも時々顔をのぞかせるあるイメージも私は好んでいる。その意味するところを考えた先、再び、上述の二つが示していたのと、同じものを見つける。 もう……… あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!! ユングがほくそ笑んでそう!!むかつく! PR COMMENTSCOMMENT FORM | |